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特集記事

秋晴れの空の下


こんな瞬間である。

なにが…?

それは "田舎で仕事ができるという幸せを感じる瞬間" のことである。

そんな瞬間には、必ずといっていいほど都会に憧れていた若かりし自分が頭の中を過るという、これはもう癖に近いものなのだろう。

あの頃は、都会に行かなければ遅れをとってしまうような気がして、そして現実問題は、そうしなければ憧れる仕事が地元に無いという状況、そんな時代でもあった。

今は、パソンコン一台とアイデアとそれをカタチにする技術さえあれば、どこにいても情報は共有できるし、仕事ができるという時代。

十数年前でも、そういったシステムを構築していた人もいたのだろうが、田舎の場合は、現在のように「地方発」や「田舎暮らし」や「自然素材」などといったロハス的なワードで地方がフィーチャーされるということは無かっただろう。

あれからまだ十数年しか経っていないというのに、時代の変化というものは改めて早いものだと感じる。

同時に、少しずつではあるけれど、自分が願う環境に向いているような気がする。

そう、もっともっと人が人として自由に過ごせる世の中に。

どんな手を使ってでも無理やり成長させなければならない日本経済の波にしがみついて、無理に働かなければならない犠牲者がいる日本で、自分の生き方を見つけ出し、地球にも人間にも優しい環境づくり、生き方をしている人たちが身の周りでも増えているような気がするからだ。

お金無くして暮らしていくには不可能だけど、自分の生活水準を下げることは可能だ。

断捨離から始まり、自分の生活に本当に必要なモノ、不要なモノ、見栄やプライドをある程度捨てて、どういった暮らし方が自分に合っているのかを、自分自身で見つめ直していく。

それは些細なものから、少しずつで良い。

禁煙。

脱コンビニ弁当。

チェーン店ではなく地元のお店の利用へ。

楽をし過ぎない生活へ。

なるべく使い捨てないように。

手づくりで。

など、ごく一部。

つまり、それらを見分ける力というものが、若かりし自分には足りてなかったと言えるのかもしれない。

そんなことを考えながら、午後の仕事に戻ることにする。

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